尿酸値が高い場合に考えられる原因は何が考えられる?

尿酸値が高いといっても、その原因は様々にあり、原因によって生まれる弊害も異なります。

 

薬剤の影響

一部の薬剤の影響で、尿酸値が上昇することがあります。

 

・フルイトランなどサイアザイド系の高圧利尿薬
・テオドールなど、喘息の治療薬として用いられるテオフィリン
・ラシックスなどのループ利尿薬
・小児用バファリン等、アスピリンを用いたもの
・ピラジナミドなど、結核治療薬のピラジナマイド

 

これらは服用後、尿酸値が上がる場合があります。

 

遺伝的要因

ごくわずかですが、遺伝の影響を受けて尿酸値が高くなることがあります。

 

尿酸に関連した遺伝子は発現頻度が高いが影響は弱いものが多いため、影響が強い=遺伝的要因を受けて痛風や高尿酸血症を発病する例は多くありません。

 

ですが、少ないケースとは言えども遺伝子が尿酸値に関連することはあります。

 

腎臓機能の低下

腎臓は体に不要なものを濾過する役割を持つ臓器です。

 

そのため腎臓はもともと尿酸が多く集まる場所でもあり、尿酸の結晶が蓄積することで腎臓の機能が低下してしまいます。

 

腎機能の低下により排出の機能が弱まり、尿酸値が高くなる場合があります。

 

腎臓の機能の低下が激しい場合は、最終的に生命維持の方法として人工透析が必要となります。

 

高インスリン血症によるもの

インスリンが持つ働きがうまくいかなくなり、正常に作用しなくなった状態になるとインスリン抵抗性が上昇します。

 

このインスリン抵抗性が高いままでいると、血液の中のブドウ糖が必要な部分に送られなくなり、高血糖の状態になります。

 

これを原因とし、血糖値を下げようと体がインスリンを分泌し始め、結果的にインスリンの濃度が高いまま維持されることになり、これを高インスリン血症と呼びます。

 

高インスリン血症の状態になると腎臓の機能にも影響があり、そのため尿酸値が高くなることがあるのです。

尿酸とは?尿酸値があらわす意味とは

そもそも尿酸とはなんでしょうか?

 

その正体は細胞やエネルギーの代謝の過程で出る搾りかすのようなものです。

 

そのため尿酸は常に体で生み出されますが、その半分以上は体外への排出によって日々入れ替えられています。

 

尿として、便のなかに混じって、汗と一緒になど、さまざまなかたちで体外に排出されるため、健全な状態であれば一定以上の量が体内にたまることはないのです。

 

尿酸値が高い状態とは、排出による入れ替わりが滞り、体内にたまっている尿酸が一定の量を超えることを指しています。

尿酸の基準値は?7mgを超えたらどうなる?

尿酸値とは尿酸濃度の値のことであり、血清1リットルのなかに何mgの尿酸を含んでいるかで決まります。

 

健康診断ではそのまま「尿酸」と表記されることもあれば、「UA」「Ur]と表記されることもあります。

 

尿酸値は当日の体調や性別などでも若干の幅があることが確認されていますが、基本的な数値として男性で3.0〜7.0、女性で2.6〜6.5が基準値となっています。

尿酸値が基準値オーバーで引き起こされる病気・症状・合併症は?

尿酸値=痛いというイメージを持っているかたもいらっしゃるのではないでしょうか?

 

実際、尿酸値が基準値オーバーだと症状が現れることが多いので、こちらではそんな症状・病気や合併症について解説します。

 

 

通風関節炎、通風結節

体内の尿酸の入れ替わりが滞り、排出できなかった尿酸が関節に血症を蓄積させることで起こるのが痛風関節炎です。

 

大半の場合、足の親指の付け根が痛んで病院にかけこむことが多いでしょう。

 

痛風関節炎の特徴として、痛む関節は1箇所のみで、同時に複数の関節が痛むことはないというものがあります。

 

特に前兆もなく深夜〜早朝に突然発症し、立って歩くことすらできないほどの痛みを伴います。

 

 

痛風結節は、尿酸の結晶が蓄積する場所が関節ではなく皮下組織になるものです。

 

尿酸の結晶同士がくっついて大きくなり、皮下組織にコブのようなかたまりを作り出します。

 

ひじや手指など外から目で確認できる場所だけではなく、腎臓や骨にも見られる症状です。
痛風結節には目立った痛みがないのも特徴です。

 

尿路結石

30代前半〜60代の男性に多い症状で、尿が通る道で結石が詰まり、スムースに流れないことにより発症します。

 

尿が体外に出ようとした際にその通過を妨げることで激しい痛みを伴います。
そのほか、吐き気などの症状が現れる場合もあります。

 

尿路結石の患者数は近年増加の傾向が見られ、日本人が一生のなかで尿路結石を患う確率は10%にもなるというデータもあります。

 

つまり10人に1人の割合で、身近な疾患と言って良いでしょう。

 

高血圧

尿酸のもととなるプリン体が分解されるとき、同時に活性酸素も生み出されます。

 

この活性酸素が血管のしなやかさを失わせ、血管の老化が進んでしまうのです。

 

血管の老化が進むことで動脈硬化を招き、その結果高血圧の症状が現れます。

 

心疾患

高血圧の状態になることで起こる動脈硬化を原因とし、心筋梗塞・狭心症等、心疾患を引き起こすリスクが跳ね上がります。

 

また、尿酸値が高い人は善玉コレステロールが少ない傾向があり、これも心疾患を引き起こす要因と考えられています。

尿酸値を下げるには?行いたい方法・コツ

尿酸値は高い場合、痛みや病気と密接に関係してくるため、可能な限り尿酸値を下げる取り組みが必要になります。

 

食事の内容の見直し

私たちのからだは、すべて食べたものでできています。尿酸値を下げるにあたっても、食事は重要な役割を果たします。

 

尿酸値を下げるための良い食べ物

尿をアルカリ性に傾ける食品を摂取するという方法があります。
アルカリ性に傾くことで尿酸が溶けやすくなり、体内に尿酸がたまらないようにします。

 

代表的な食品には、わかめやひじきなどの海藻類、メロン、グレープフルーツなどのフルーツ、キャベツ、ほうれん草などの野菜類、さつまいも、じゃがいもなどのイモ類、干し椎茸などがあります。

 

肉類中心の食生活の場合、メニューにこれらの食品を加えて肉の摂取を抑えることをおすすめします。

 

尿酸値を下げるには×悪い食べ物

反対に悪い食べ物は、尿が酸性に傾いてしまう食品です。

 

卵や肉などの動物性の食品、白米、サンマ・イワシ・アジなどの魚介類が挙げられますが、これらは含まれる栄養素などでメリットも多い食品ですし、やはりバランスよく食べることがもっとも大切なポイントでしょう。

 

野菜との組み合わせを意識し、肉ばかり、魚介類ばかりのメニューにならないよう調整します。

 

尿酸を下げるために良い飲み物

尿酸値が高い場合、1日あたり2リットルほどの尿を排出するのが理想とされています。

 

私たちが普段排出する尿の量は1日に1〜1.5リットルというデータがありますから、尿酸値が高い場合は最高で2倍程度の尿の排出が必要となるわけです。
この量の尿を排出しようと思うと、2リットルの水分の摂取が必要となるわけですが、尿酸値が高い場合に良い飲み物はあるのでしょうか?

 

尿酸値が高い場合に気をつけたいポイントは、糖分やカフェインを含んでいないものを選ぶことです。

 

ジュースやスポーツドリンク、緑茶、コーヒー、ワインなどを避け、水や麦茶、ウーロン茶にしてみましょう。

 

カフェインは利尿作用が高いはず…どうしてダメなの?と思うかもしれませんが、利尿作用が高すぎると体内の水分が不足してしまい、尿酸値が挙がってしまう可能性があります。
カフェインが含まれているものは1,2杯/1日になるように意識してみてください。

 

尿酸値を下げたいなら控えるべき悪い飲み物

反対に悪い飲み物の代表はお酒になります。
特にビールはプリン体の含有量が多いことで知られています。

 

アルコールはほかの飲み物と比べて体内への吸収が早いのも特徴であり、それだけ乳酸に変わるスピードも速いのです。
ビールさえ避ければ大丈夫!というものではんく、基本的にアルコールはすべて”悪い飲み物”となります。

 

摂取する時間帯で違いはある?

尿酸を基準値内で保つための食事の時間帯のポイントは、毎日決まった時間にきちんと食べるということです。

 

例えば、朝食は抜いてお昼にたっぷり食べる、朝食もお昼もちょっとだけ食べるけど、夜の飲み会ではドカ食いドカ飲み…このような食生活は尿酸値を高くする大きな原因になります。

 

食事の内容はもちろんですが、食事をとるタイミングもバランスよく、が基本です。

 

悪い食べ物や飲み物の影響を少しでも下げたい…!

悪い飲み物の代表であるアルコールは、尿酸値が高い場合は禁酒することがもっとも良い改善方法になります。

 

しかし、仕事の付き合いでのお酒の席は断りにくいですし、目の前にお酒があったら飲みたい…という気持ちもあります。
禁酒することで大きなストレスになり、解消のためにドカ食いするようになっては台無しです。

 

そのような場合は週に一度の休肝日をきちんと設け、お酒の適量を意識しながら上手に付き合いましょう。

 

・ビール→500ml
・日本酒→180ml
・焼酎→120ml

 

など、種類によってお酒の適量が異なります。
また、おつまみを工夫することでも尿酸値が高くなるのを抑えることができます。

 

海藻や野菜を使ったものなどあっさりしたおつまみを選んでみましょう。
お酒を飲む場合は「控えめに、少なめに、あっさりと」を意識するのがポイントです。

 

運動での改善

運動は、特にサラリーマンの方は特におろそかになりやすいのではないのでしょうか。
運動と尿酸値の関係をみていきましょう。

 

運動をするときの注意点

尿酸値を下げたい場合、適した運動は「適度な運動」となります。

 

短時間で筋肉を激しく動かす運動は逆に尿酸を増やす原因になるとされているためです。

 

激しく体を動かすプロの運動選手などは意外にも痛風に悩まされている人が多いというデータもあります。

 

激しい運動で活発になった代謝によりプリン体の製造スピードが速まり、筋肉の尿酸が一時的に増加してしまうことを原因としています。

 

おすすめの運動法について

ジョギングやウォーキング、サイクリング、水中ウォーキングなどの軽めの有酸素運動がもっとも適しています。

 

運動の効果が実感できるまで少なくとも2〜3ヶ月の期間が必要なので、焦らずにゆっくり、すぐに結果を出そうとするのではなく、習慣化できるように無理のない範囲で頑張りましょう。

 

生活習慣は尿酸値に関係がある?

尿酸値の上昇に生活習慣は大いに関わっています。

 

まず第一に、仕事や普段の人間関係などでストレスをためている場合は注意が必要でしょう。

 

痛風になりやすい性格がある?

痛風を患っている患者の性格のデータを見てみると、責任感が強いタイプ、活動的なタイプの人が多いという結果になっています。

 

責任感が強い人はそれだけストレスを受けやすいタイプが多く、適度に解消してためこまないことが鍵となってきます。

 

ストレスはドカ食い、ドカ飲みの一因にもなりがちです。

 

尿酸値が高い人は肥満の傾向がある

尿酸値が高い人は中性脂肪値も高く、肥満の傾向があるというデータもあります。

 

尿酸を高くしがちな肉、魚類を中心とした偏った食事、またストレス解消のための暴飲暴食、運動不足、さらに中性脂肪が高いことで善玉よりも悪玉コレステロールが増加していることも挙げられます。

 

日々体重のチェックを意識し、肥満にならないよう、食生活の内容を見直してみましょう。

 

水分補給量が少ない、アルコールの飲み過ぎ

普段飲んでいる水分の量を思い出してください。

 

人間は寝ている間にも想像以上の水分を汗として排出しており、また日中にも汗や尿として排出しています。

 

普段飲んでいる水分のうちわけがコーヒーや緑茶、アルコールが大半という場合は意識して水の量を増やしてみましょう。

 

アルコールを飲む際にも、間に水をはさむ、水割りにするなどでも水の量を増やすことが可能です。

 

ただの水はちょっとな…と思うときは、カフェインの含まれない麦茶、ウーロン茶を選べば大丈夫です。

 

1日の水分補給のバランスを考える際に参考にしてみてください。

尿酸値を下げるにあたって

尿酸値を下げる取り組みは人それぞれの生活習慣の見直しから始まります。

 

一度に食事や運動、睡眠などの生活習慣を改善しようとすると、どうしても反動が大きく、三日坊主になってしまいがち。

 

新しい取り組みを始めることはなかなか難しいですが、まずはひとつ、負担のない尿酸値を下げる取り組みからはじめ、徐々に生活習慣を改善し、尿酸値を下げていきましょう。

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